『準備:マニュアルづくり』
2014年9月
東京工業彫刻共同組合の代表たちがカンボジアものづくりプロジェクトへ旅立つ前・・・
彫刻の機械を説明する現地用のマニュアルが必要でした。
カンボジアなので難しいマニュアルでは伝わりません。
目で見て覚える・体験して身につける、ものづくりの基本姿勢は昭和の日本と似ています。
そこで、絵や写真が多い『マニュアル冊子』と『動画』のマニュアルを作成することになりました。
何度も何度も・・・
マニュアル作成で重要なのは、マニュアルを使用する人の状況を考える事だと思います。
マニュアルは情報の手順を伝えればよいというものではありません。
例えば、メモリを合わせるということを例にとると寸法を測ることを知らない人にメモリを合わせることを教えるのは、たやすいことではありません。
私たちが使っているマニュアルは膨大な文字で作られています。でも、それではカンボジアの人には伝えられません。
何度も、何度も書き直しました。
動画撮影もやり直し。
現地に行って検証も何度か繰り返しました。
より良い形にするためには改良を続けました。
形にしていくことで、作り直しが知識となり、共有され、改善となり、構想から仕上がりまで5ヶ月もの月日を費やしました。
こうして出来上がった第一稿は現地の人達にわかりやすいと、受け入れられました。
「マニュアルはこうでなくてはならない」という従来の概念を打ち消すような発想で、目で見て覚えてもらえるツールがなりましたが、さらにブラッシュアップしてわかりやすい単純化したマニュアルに今後も進化させていきます。
「見て覚える」これを原点にします。
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