彫刻技術デモンストレーション:プノンペン編 (前編)

『経済特区 P.P.SEZ』

早朝プノンペンに到着した初日。
そのまま空港からカンボジアの製造業の現状調査のために、経済特区P.P. SEZへ。

経済特別区(SEZ)とは、経済発展のために法的、行政的に特別な地位を与えられている地域を指します。
カンボジアでは2005 年に経済特別区制度が導入されました。

そこには、3年前に工場を立ち上げカンボジアスタッフ310名までになった工場があり、作業場を見学し、
工場の社長にここまでに成長した苦労話や、最近のカンボジアの変化等を講演していただきました。

スタッフの栄養管理などからはじまる雇用環境の具体的条件、
カンボジア人の習慣、国民性に関する話は、職人の方々にとって興味深い話だったようです。

翌日のデモンストレーションの準備で、事前に送ってあった彫刻機械の調整をして初日は終了。
本番に向けての機械調整に余念がないところは、毎日の作業と変わりなくものづくりの基本が
うかがえる光景でした。

『13歳』

いよいよデモンストレーション当日

現場には彫刻技術を習うことを楽しみにしている仕事経験がある女性7名と、
プノンペン・スタミンチェイ地域で補習授業を行っている日本人運営のフリースクール『AIセンター』から9名が参加。

その中でひとり13歳の男子

今回は機械を扱うこともあり、参加は高校生以上との条件で、AIセンターには声がけをしていました。
彼はAIセンターの中でも人一倍勉強をしている努力家で、どうしてもこの技術を学びたいと自ら志願し
特別参加となりました。

日本から来た72歳の職人は、偶然にも13歳の時にこの機械彫刻の仕事に就こうと決めたそうです。

この日本からやってきた72歳の職人とカンボジアの13歳の男子の出会いは、国や言葉、年齢などの壁を超えて通じ合い、みんなのスイッチが入りました。

※次回はデモンストレーションの様子をご紹介いたします。

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